2018年5月23日水曜日

米ゲル(ライスジュレ)を使った溶けないアイスの試食

とあるイベントで会社見学をしてきました。
今回お邪魔したのは「有限会社アグリクリエイト」という会社で、「ライステクノロジーかわち株式会社」「ヤンマー(農機具メーカー)」と共同で米ゲルという新製品を開発しているそうです。
有限会社アグリクリエイトとは、農作物の有機栽培や流通など、農業に関する仕事を行っている会社で、簡単に言うと農家と消費者をつなぐ会社と言ったところでしょうか。
生協や、らでぃっしゅぼーやとも繋がりがあるそうです。
今回、案内や説明を行ってくれた齊藤 公雄さん
昨今の農業に関する考えを色々と教えてくれました。


会社に到着して最初に倉庫の案内をしてもらいました。
有機栽培を行うための資材が保管されていて、当然ですが農薬は保管されておらず、袋を見るとオーガニックやアルギンゴールド・苦土カル・アイアンパワーなど何やら自然由来の資材ばかりです。
なんと、ココアパウダーまで!?
これは普通に人が食べる用のココアパウダーらしいですが、色々とあり入ってきたそうです。栄養たっぷりの食材なのでお米にも良いかと思いきや、これで作ったお米は失敗だったそうです・・・。

齊藤さんがここで言っていたのは、人間の体に良いものは農作物にも良いとのことでした。ただ、当然農作物によってはダメなものもあるので注意が必要とのこと。

この他にも工場内を色々と見学させてもらったのですが、ここを書くと本題に入れないので、飛ばして米ゲルの話に入ります。

そもそも米ゲル(ライスジュレ)とは何かと言うと、

お菓子から麺類、パンになど、食感も硬さも自由自在に加工できます。
さらに、100%植物性の安全な乳化剤や増粘材料としても注目されています。
「ライスジュレ」は、高アミロース米から生まれた低コストな新食品素材です。
HPより引用 

とのことで、食品添加物に変わる食材として期待できる食品です。
これが米ゲルで袋越しでは、ソフトタイプはつきたてのお餅のような感じで、ハードタイプはコンニャクとかゴムの板でしょうか?
用途としては、小麦粉を使っている食材をこれに置き換えて使ったり、乾燥しにくいパンを作ったりと応用次第で美味しい食べ物が作れそうです。
ただし、デメリットも有り、触感からある程度想像できるかと思いますが、混ぜ込むにあたって弾力のせいで既存の製造ラインが使えないのだとか。

そんなちょっと癖のある米ゲルと使った製品としてアイスを試食させてもらいました。
このアイスですが、説明開始前に渡されて40分ほどたった後のものです。室温は20°くらいだったでしょうか?エアコンもなしの環境でした。
スプーンですくってみると、このようにコンビニでアイスを買ってすぐに食べたときと同じ状態で、とても40分間常温に放置したとは思えません。
当然40分も置いたので、キーンと来る冷たさはなくなっていますが、それでもアイスを食べている!という冷たさは十分にありました。
この後、更に20分ほど説明を聞いて、半分ほど残していたアイスを食べてみたのですが、それでも溶けておらず十分アイスとして楽しめる状態でした。
原材料を見てみると食品添加物は一切使われていません。
米あめが使われていたので、ほんのりとお米の味がしましたが、純粋に砂糖だけを使われると恐らく普通のアイスと変わらないだろうと思われます。

この米ゲルですが、食材として使うことで保水性がグンとアップするため、パンに使えば乾燥しにくくフワフワ・モチモチが継続し、カスタードクリームとシュー生地に混ぜ込めば生地を柔らかくしにくいのだとか。
今回試食したアイスに使うことで溶けないアイスを作ることができ、牧場なんかでシューアイスを売りにしたい所なんかは良いんじゃないでしょうか?ソフトクリームにすれば溶けにくく長く楽しめる物もできるそうです。
恐らく、弾力性もでると思うので、ロングソフトクリームなんてのも簡単にできるんじゃないでしょうか。

2017年の12月に本格的に販売を開始したらしく、まだまだ使用してくれる所を模索中だそうです。
個人店なんかでチョット変わった食品を売りにしようと思っている所は試しに購入してみるのはいかがでしょうか?
プレミアムマルシェ(ヤンマーのECサイト)で300g 540円(税込み)で購入することができます。
https://premiummarche.com/shop/products/list?category_id=10
大きな企業であれば、直接アグリクリエイトさんに問い合わせることでまとまった量を購入できるようです。
齋藤さん曰く現段階で1日に2トンの米ゲルを製造できるそうです。

個人的に挑戦してほしいのは、牧場のソフトクリーム、オタク向けのコラボメニュー(溶けないから写真撮影が捗る)、冷凍食品(保水性があるので冷凍焼けが防げる)、シュークリーム屋、グルテンフリーのピザ、ドッグカフェの料理、学校給食のムースの代わりとしてなどなど
食材としてチョット割高な部分は否めないので、その点を解消できる付加価値のある料理を出しているお店なんかにはぴったりだと思うんですよね。
米ゲル単品で使うと割高になりがちですが、米粉を併用すれば小麦粉の代わりとして十分使えるはずです。

とりあえず、個人的にはシュークリームを作っているヒロタさんとか挑戦してくれないかなー。
シューアイスを持ち帰って食べたいけど、保冷剤ありでも流石に1時間は持ち帰れないので、米ゲルを使って溶けないシューアイスに期待。

米ゲルを材料として使うときの注意点として、今まで作ってきた食品と食感が違うものに成るという事でしょうか。
このあたりを把握していればアイディア次第で美味しいものが作れると思うんですよね。

先程の通販サイトは個人でも購入できるので気になった人は是非とも試してもらいたい食材です。
バイクを手に入れたらお世話になったピザ屋さんに遊びに行くので、そのときに話を振ってみようかな?ピザは好きだけど、小麦アレルギーで食べられなくて困っている人も居るでしょうし。

最後にアグリエイトクリエイトの皆さん今回の会社見学ありがとうございました。

有限会社アグリクリエイト
http://www.agricreate.co.jp/

ライステクノロジーかわち株式会社
http://ricetech-k.com/

ヤンマーアグリイノベーション株式会社(プレミアムマルシェ)
https://premiummarche.com/

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